Jardin d'Apsara Paris

アプサラのタロットカードリーディングとパリの暮らし

この世界を照らす光であれ

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タロットカードやオラクルカードリーディングを通じて、恋愛の次に多くご相談を受けるのは、ライフパーパスについてです。

 

何をするために生まれてきたのか。

どうしてこの世界になじみにくいことがあるのか。

自分の本質とは何なのか。

真剣に考え、少しでも自分の理想に近い自分になりたいと望まれている方がたくさんいらっしゃいます。

 

以前の記事「不滅なるもの」で、私なりに、生の最も高い到達点とは、人を助けたい、この世のためになりたいといった高次元の目的や満足を含めたあらゆるエゴから解放され、ただ「在る」境地に達することと述べました。

けれども、ここに到達するまえに、おそらく人間として、ほかの存在とのつながりの中で自分を解放する必要があるのではないかと思います。

 

ほかの人の苦しみ、悲しみに人間として共感し、心の闇の部分を照らすことで、自分自身も翻って自分の闇と光を見つめることができる。そのためには、自分にかけているメンタルの縛りをはずし、自分の中の最も善き部分を表現する必要があります。

わたしたちには、生まれ落ちたときには何のためらいも、ブロックもなかったのに、成長する過程で様々な縛りがかけられていくようです。社会が望むもの、身近な人がよいものとする価値観、自分と違う様々な人たちと接するうちに知らず知らずに自分を制限してしまう心の働きのことです。

 

自分はこういうことに向いている、向いていないという認識そのものも、そもそも幼いころにかけられた言葉や周りの人の何気ない態度から来ていたりします。

 

ただ、その他人から受けた影響を心に取り込むのは自分であるゆえに、他人よりも、もっと自分を強く縛るものは自分自身ともいえます。多くのものをすでに持っているとはた目に見えても、自分にどうしても満足できず、いろいろな挑戦を続けて、心身ともに休む間のない人を私は何人も知っています。

 

その人たちの中に、違いがあるとすれば、それはただ一つ、その人のその生き方、努力、エネルギーや挑戦する心のありようが、ほかの人に生きる勇気を与えているかどうかということです。自分を優れたものと思いたい、意味がある存在と思いたいのは誰でも同じです。でも、そこに美しさが、ほかの人を力づける善きものがあるかどうか、はとても大切なことだと思います。

 

このご時世で、自己啓発や起業の勧誘も、危機感や不安感をあおったり、その勧誘に乗らなければ生き抜いていけないというような傾向が目立ち、本能的に不信感を感じます。

 

その人の、生きようと思う力がまわりの人を勇気づけ、自分も一歩踏み出そうと思わせるような力こそが、この世界を照らす光だと思います。

 

大きな使命だったり、人が感心するかどうかは結局問題ではないと思います。

どのような場所にいても、あなたの真摯な生き方がほかの人を救っているかどうか、それが一番大切なことだと思います。