Jardin d'Apsara Paris

アプサラのタロットカードリーディングとパリの暮らし

幸せのレッスン(1)幸せってそもそも何かを自分軸でとらえ直そう

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イェール大学の「幸福を科学する」講座を受けました。

 

ポジティブ心理学は、人間の心理の仕組みを理解し、物事に対して前向きになる精神力を自分で作り上げるための技術を学ぶ学問と言えるでしょうか。


私たちが幸せについて考えるとき、働いているマインド。

 

講義はマインドと呼ばれる認知機能の4つの問題について理解するところから始まります。


第一回目は、最初の3週間分の講義で習ったマインドの4つの問題点についてまとめてみました。

 

(1)我々の幸せについての認識は、多くの場合間違っている

 

皆さんは、自分を幸せにしてくれるものとは何だと思いますか?


仕事? お金? 高い車、家、時計、バッグなどの地位材と呼ばれるものでしょうか? スリムな体と美しい外見?あるいは真実の愛でしょうか?

 

実は科学的な研究により、このどれもが、我々を持続的に幸せにするものではないと証明されています。

 

宝くじが当たって幸せな気持ちがどれだけ続くかというと1年ぐらい。結婚した人の結婚したことによる幸福度が続くのは2年間と言われています。


念願の会社に就職したとして、最初の2年間は自分に非常に誇りを持てるでしょうし、やる気も起きるでしょうが、その後、それが日常になっていきます。

 

ダイエットも同じで、痩せて綺麗になる、健康にもなる、それ自体は素晴らしいことですが、瘦せたことによって、以前と比較して上昇した幸福度がずっと続くかというと、ある程度の時間が経つと、他の多くの事と同じく、すでに得られたものとして当たり前になっていくわけです。

収入も、アメリカでは年収75000ドルを超えると、そのあとの幸福度はほぼ変わらないそうです。

 

つまり、仕事、お金、素敵な恋人、結婚、ダイエットして手に入れた外見などが、自分の幸せのために不可欠、かつその幸せを永久に保障してくれるものと思って追い求める事はやめたほうがいい。

 

正しいゴールを選ぶことが、まずは幸せへの第一歩だということです。

 

(2)マインドは、絶対的な判断力を持っていない

 

我々のマインドの弱点は、自分の置かれている状況に非常に影響されやすく、絶対的な判断が苦手で、相対的に考えてしまうことです。

 

特に今の時代は、SNSで目に入ってくる他人の持ち物とか、暮らしぶりをまるで大多数の人が持っているように思い込んでしまったり、人がSNSで見せている面をその人の人生の全体像だと知らず知らず思い込み、自分と比較してしまったりすることの問題が大きく取り上げられています。

 

この世で売られている品物で、生活必需品以外のほとんどは、実は我々の生活に本当の意味ではいらないものばかり。他人との比較によって、欲しいという気持ちを持続させ煽り立てるためにいわば資本主義が計画したシステムの中で生みだされているものが山のようにあるということだと思います。

 

中には、持っていると自分が本当にときめく、誰が見ていなくても自分が幸せと感じるのもあるでしょう。それはあなたの基準での正しい必需品。

 

でも、もっと買えたら、もっと持てたら、「今以上の自分」になりたいというその気持ち自体が、必要性ではなく、他の人はもっと持っているのではないかという幻想の基準から生まれてきているものだとしたら、要注意。

 

アメリカでのある調査では、1時間テレビドラマを見るごとに毎週の出費が4ドルずつ増えていくという結果が出ているそうです。また、女性にモデルの写真を見せ、自分の幸福度を判定してもらうと、見る前より幸福度が下がったという結果が出ています。

 

つまり人間は何かを判断するとき、基準とするものが意識・無意識のうちにあって、それと比較して自分の幸せ度を図る傾向があるということです。

 

この基準、我々が主体的に選べているのではなく、毎日入ってくる大きな多くの情報の中から無意識に選ばれているもののようだということです。自分が何を基準に判断させられているのか、と意識することが、我々の幸せ度を判断する上で大きなポイントだといえます。

 

(3)幸せを決める三つの要素


人間の幸せの感じ方を決めるには大きくいって3つの要素があると言われています。

50%は遺伝子学的なもの。ポジティブ傾向・ネガティブ傾向は遺伝子的に決まっている部分が多いということです。

 

10%は生まれたときの状況、環境、人生の中で起こってくること、置かれている立場など。

 

ここでとても嬉しいニュースが、あとの40%は私たちの物事に対する感じ方、行動力、つまり我々自身がコントロールできる要素だということです!

 

(4)マインドにはネガティブ傾向がある


我々のマインドは、悪いことが起こった場合のインパクトへのバイアスが強くなる傾向があります。つまり、ネガティブなことが起こると、それにばかりフォーカスしてしまって、他のうまくいっていることや素晴らしいことが目に入らなくなる傾向があるということです。

 

逆に、いい会社やいい大学に受かったり、素敵な恋人ができたり、ダイエットに成功したりしても、それでも雨の日は必ずあり、悪いことの全てがなくなるわけでもないのです。

 

最後にもう一つ、とても大切なことですが、人間の心は、我々が思っているよりずっと強いということです。例えば、失恋したり試験に失敗したり、仕事で失敗したりしたら、自分はもう這い上がれないどん底に落ちてしまうんじゃないかと思いますよね。

 

しかし、科学的にいって、人間はそれらのことから自分が思ってるよりもずっと早く回復するし、回復できる心のメカニズムが備わっているということも、証明されています。

 

けれども、多くの場合、先ほども書きましたが、人間の心の中では、そういった悪いことが起こると、自分は立ち直れないのではないかと思い、起こっていないことや、起こるかもしれないことを、非常に恐れる傾向を生んでしまうということです。

 

次は後半の講義の内容、それでは具体的に何をすればより幸せを感じながら生きられるか(幸せのレッスン(2)ハッピーダイアリーをつける - Jardin d'Apsara Paris)、見ていきましょう。