夢十夜

睡眠の大切さは、心と体の健康のためにいろいろなところで話題にされていますが、眠りによって、日中に解消できなかった感情やストレスをリリースしたり、情報を取捨選択するという科学的に証明されている機能もあります。内臓を休めたり、毒素を処理して細胞を回復したりしています。そのために、睡眠時間が足りなくなると、精神的に不安定になる危険ばかりか、体の回復も妨げられることもあるということですね。

それとはべつに、世界中の土着の文化も、眠っている間に私たちがいるもう一つの世界は、目に見えない世界から重要な情報やガイダンスを受け取り、癒されるために大切だと考えてきました。

夢は魂が伝えてくるビジョンであり言葉だという考え方です。

先日、息子の高校での宿題を手伝っていて、夏目漱石の夢十夜全話を要約するという苦行を課せられました（笑）。夢には脈絡がなく、美しい女の墓の前で100年待ったり、運慶を真似て彫刻を始めたり、女に攫われて谷に突き落とされたりという恐ろしいビジョンも。大文豪がどんな悩みやオブセッションを持っていたのかは、いろいろな研究があると思いますが、一貫性も意味もなく見える場面の数々が、本当に彼の見た夢だったとしたら・・・。

私は、数年前に公私ともに限界を超えて忙しかったころから眠りがとても短くなり、いろいろな方法を試して改善をはかっています。このごろ、まれに7時間眠れることもあり、また睡眠時間が短くても日中に眠くて仕方ないわけでもないので、個人で適正な睡眠の長さが違うということなのでしょう。最近、見る夢が長く、知っている人が登場することが多くなってきたので覚えやすくなりました。

以前ある人が、彼の国の仏教の説話の中では、人間の魂は眠っている間、光の塊となって地球の外側を周回していて、知っている魂に出会うと、その人が夢の中に現れてくるのだと言われていると教えてくれました。

私が夢の中で会っている人たちとは、宇宙空間ですれ違っているのでしょうか。

快適な眠りと、自分自身と繋がれる夢を見るために、いろいろなことを試してみたいと思っています。目下、ルーティーンにしているのはエッセンシャルオイルを入れたお風呂と湯たんぽ、眠る前に夢で聞きたいことを質問しながら寝るということでしょうか。その時、リーディングにメインで登場していただこうと思うカードさんをベルベットの袋に入れて、枕の下に置くことも。

皆さんの眠りの工夫も教えてください。